医学部との違い

 歯学部の偏差値は、最難関の東京医科歯科大学で66ですので、医学部に比べると入りやすい大学が数多くあります。

 ただし、医学部に進学した場合には、医師国家試験の合格率は約9割ですが、歯学部の場合は約6割にとどまります。つまり、歯学部合格がそのまま歯科医になることに直結しているとは言い難い状況なのです。

 国家試験の合格率は大学によって約38%〜94%とばらつきがあるので、合格率の高い大学を選んで入学することで、歯科医になる可能性を高めることができます。

 国家試験合格率の高い大学は、やはり国公立をはじめとした難関大学なので、医学部と同様の対策が必要です。
 

歯科医の将来

 これからの歯科医は、単なる虫歯治療にとどまらず、口腔全体のスペシャリストとして役割が広がっていきます。

 また、歯は一度失うと元に戻りません。高齢化が進む中で、虫歯を治療するのではなく、虫歯を防ぐ予防歯科の啓発活動も期待されています。

 日本私立歯科大学協会の専務理事である安井利一氏は、今後も歯科医師が必要とされる理由について、次のように話しています。

 かつては、「むし歯」の治療が中心であったのですが、現在ではそういうわけにはいきません。歯科医師の仕事の中で、「むし歯」の治療自体はずいぶん減っています。

 その代わり増えているのが、顎顔面口腔領域全般を扱う「スペシャリスト」としての役割なのです。

 いま、全国の歯科医院の数はおよそ6万8千ほど。これをコンビニエンスストアの数(約5万店)と比べて、さも歯科医師が余っているような印象を与える報道をときどき見かけますが、とんでもない誤解です。

 コンビニには一日平均700人が来店するといわれますが、一人の歯科医師が診ることができる患者さんは一日せいぜい30人程度です。患者さん一人一人にじっくり向き合わなければならない仕事と、販売業とを単純に比べること自体がナンセンスな話です。

 歯科医師の役割がどんどん広がっていくことを考えますと、多いどころかむしろ足りなくなる状況といえるでしょう。

(日本私立歯科大学協会ホームページより抜粋)

 特に静岡県は、人口10万人当たりの歯科医師数が47都道府県中37位(2014年)と、歯科医師数が不足しています。