合格者インタビュー「競い合うことが、良い緊張感につながった」(埼玉医科大学医学部 合格)

Oさん 
磐田南高校卒。2019年度入試で埼玉医科大学に合格。福屋先生が担任を務める

現役時代の偏差値が30台だったとか

Oさん:数学は得意で、センター試験でも8割以上得点できたのですが、他の科目が散々でした。高校時代は勉強は後でもできると考え、ボランティア活動と弓道部、学級の副委員長の活動に集中してしまったんです。2浪目での合格なので、学力を取り戻すのに思ったよりも時間がかかってしまいました。

ただ、高校時代にやっておきたいと思った活動をやり遂げたこと、浪人を2年間経験し、毎日12時間以上勉強する習慣を身に付けられたことは、今後の人生の大きな支えになってくれると思います。

浪人生活を振り返って

Oさん:1浪目は名古屋の予備校で、朝5時に起きて、深夜1時頃まで、1日17時間勉強していました。一人暮らしをしていたので、買い物も走って行って少しでも勉強時間を増やすような生活でした。現役時代にほぼ勉強してこなかったので、生活が180度変わりました。

福屋:急激に変えられて、しかも集中して実行できる能力はすごいと思います。

Oさん:勉強量のおかげで、4月に30台だった偏差値が、7月には60を超えるようになりました。問題が解けるようになったので、7月から9月くらいまでは楽しく勉強を続けられました。

ただ、秋頃から周囲との差が気になり始めたんです。いくら成績が伸びても、医学部受験で戦うにはまだ足りないと気づいたのですが、「17時間やっているのに・・・」と思うようになって成績が停滞してしまいました。勉強方法が分からず、とりあえず物量をこなしていたような状況で、1浪目では合格できませんでした。

2浪目では、工藤塾を選びました

Oさん:両親が勧めてくれました。一人暮らしで苦労していたのを知っているので、家から通えるところで、医学部に特化した予備校がないかなと調べてみたら、ありました(笑)。

福屋:工藤塾がまだまだ知られていないということですね(苦笑)。

Oさん:さすがに量だけでなく、質も上げていかなければと考え、好きな科目ではなく苦手な科目を優先して勉強したり、負けず嫌いな性格を生かそうと考え、化学は同級生と競ったりしていました。今年、浜松医科大学に合格した生徒だったので、結局勝つことはできなかったんですけど。

福屋:その生徒さんに模試で勝つのは難しいでしょうね。全統模試の浜松医科大学志望者の中で1番をとったことがあるくらいですから。

Oさん:そうなんですよ。全統模試で92点取った時に、向こうは満点でしたから(苦笑)。でも、50点台だったのが、90点以上を取れるようになりました。物理も他の生徒と競争していました。競い合うことで、常に追い上げられていると感じ、良い緊張感につながったと思います。

ですから、工藤塾での1年は、私なりに工夫して勉強することができたと思います。

福屋:私としては、医学部に入った後のことも考えて、生徒さんたちには「何をどれくらいやらなければいけないのか」を考える力を身に付けてほしいと思っています。取捨選択しなければいけない場面も出てきます。そういったことを最初に学べる機会が大学受験かなと考えています。

予備校があって、ある意味手取り足取り面倒を見てもらえるのは大学受験までです。これから先も考えなければいけないことはたくさん出てきますが、先輩も恩師も忙しいので手取り足取りというわけにはいきません。自分で学んでいく力というのは絶対に必要になります。Oさんも、少なからずそういった姿勢を取り入れようとしてくれました。

Oさん:今も入学後に向けて、生物の勉強を始めています。生物選択のクラスの仲間に教科書をもらいました。

クラスの話が出ましたが、5人のゼミ授業はどうでしたか?

Oさん:1浪目も5〜6人の授業だったのですが、一方的に先生が話す講義だけで集団授業とあまり変わりはありませんでした。教室も広かったので、ぽつんぽつんと生徒が座っていました。でも、工藤塾ではゼミ授業専用の教室で、自分の意見を言う機会が常にあるので、授業で退屈だと思ったことが、本当に一度もありませんでした。

印象に残っているのは、例えば、物理で難しい課題が出たときに、授業の時間とは別にクラスのみんなで集まって、解いたり答え合わせをしたりしたことです。ライバルと一緒に意見を出し合っていると、お互いどこまで解けていて、どういう考え方をしたのかが分かって、楽しみながら勉強することができました。

福屋:自分のためになると思って、あるいは競い合いながら勉強してほしいので、5人程度のゼミ授業にしているんです。こちらから生徒同士の学び合いを強制するのは意味がないのでしませんが、そういった雰囲気が、工藤塾の風土になっていけばいいなと考えています。

どんな生徒さんでしたか?

福屋:天才肌なんですよ。数学と物理に関しては、元々持っている能力は他の生徒さんを圧倒していました。ただ、「この問題ができるんだ」と驚かされることがある反面、「これはできるだろうという問題ができない」ということもありました。なので、基本を固めることが大事でした。

どういったところが天才肌だったのでしょうか?

福屋:やはり、自力で解ける能力の高さだと思います。見たことのあるなしに関わらず、その問題で問われていることを捉えて、自分なりの解答を作ることができるんです。間違うことがあるにせよ、そもそもそれができること自体が稀有な能力です。数学で、私も手こずりそうな問題を完答したこともありましたね。

ただ、思考力が高いので全部の問題を深く考えようとしてしまうんです。ですから、時間を意識しない。後半は時間内にどう解くかという勉強を中心にやっていました。解く能力は申し分ないので、それをいかに早く正確にできるかが課題でした。

Oさん:10月くらいから赤本を解き始めたのですが、時間を測ってやってみると、物理などは焦ってしまい、省くべきではないところを省いてしまったりして、全然点が取れなかったんです。

先生に相談すると「大問ごとに時間を区切ってみて」とアドバイスされ、実行してみたところ、いきなり90点以上取ることができました。全体で60分だと意識すると「早く解かないと」と焦ってしまうのですが、大問ごとに区切ると「まだ◯分考えていて大丈夫」と思えるようになりました。

印象に残っている先生は誰でしょうか?

Oさん:英語の篠原先生です。授業で長文を読むときに、一文一文生徒に声に出して訳させるのですが、普段目で追っていて読んでいる気になっていたことが、声に出すと訳すことができなかったりするんです。いかに自分が雰囲気で読んでしまっているかということに気付かされました。読んでいるつもりになっていたことに早々に気付けたので、読解力はついたと思います。

授業以外でやっていた問題集で、和訳の練習をしていたのですが、その添削もずっとやってくれて、すごくありがたかったです。英語は得意科目ではなかったのですが、質問に時間をかけて対応してくれたり、定期的に見てくれたりしたので、英語を毎日勉強する習慣が身に付きました。1日も欠かさず勉強することができました。本当に助かりました。

同じく英語のS先生も印象的でした。熱量がすごいんです。この先生に教われば、英文法は大丈夫なんだな、という信頼感がありました。

英語は文系科目ですが、理系のように構造を理詰めで教えてくれました。「これだからこれ」というように丁寧に説明してくれて、どの場合でも使えるというか、法則と例外をしっかりと教えてくれました。同じ文法が出てくるたびに、覚え直させてくれるというか、派生させていってくれるんです。「cheap(安い)」という単語が出てきたら、似た意味の単語をすべて板書してくれるんです。よく出る単語は10回以上学んだので、暗記が苦手な私にとっては助かりました。

福屋:学ばなければいけない量は多いですが、それを苦行にさせない面倒見の良さというか、熱い授業ですよね。生徒さんを引っ張っていくタイプの先生です。

Oさん:しかも面白いんです。

そしていよいよ受験本番。前期では1次試験は通っていましたが、2次合格が出ませんでした

Oさん:面接に行って2次で落ちるのが 本当に辛くて、もう後期は受けるのを止めようかとまで考えました。合格が、ある程度1次試験の順番通りになるということは、点数が全部中途半端というか、ぎりぎりだったのだと思います。最大の力を出してそこということは・・・。

福屋:最大の力ではなかったですよ。ミスもありましたし。

Oさん:ただ、元々ミスが多いのは分かっていましたから、その中で最大の力を出してこのくらいなら、また2次で補欠になってしまうのではと考えたんです。

福屋:理屈が通っていないな、と思いながら聞いていました(笑)。

Oさん:福屋先生と面談をすると、全部理屈で返されるので、冷静に考えると「そうだよな」と、余分な悩みが全部消えていくんです。それが私にとっては良かったです。

福屋:1次を通ったときの悩みは、「手応えのある大学は落ちて、ミスをしたことがわかった大学が通って、自分の感覚の何を信じればいいか分からない」というものでした。その悩みを分析すると、「力が発揮できなくても1次を通るだけの学力がある」ということなんです。

でも、だからこそギリギリの成績で、2次で落ちていたということなんです。後期の前に「だから1次でミスしなければ上位で合格できる。なんで受けないの?」と伝えました。もちろんミスするかしないかは行ってみないとわかりませんが、そもそも行かなければ可能性がありませんから。

Oさん:こんな感じで理詰めで言われて、結局は納得するという(笑)。面談するたびに、もやもやしていたものが解消されたので、本当に感謝しています。

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