合格者インタビュー「小論文と面接対策が良かった」(北里大学医学部 合格)
河野 拓海くん(静岡聖光学院高校卒)
2021年度推薦入試で北里大学に合格。教務統括の福屋が担任を務める(以下、敬称略)
工藤塾に来たきっかけを教えてください
河野:中2くらいから医学部に行きたいと思っていて、静岡で塾を探したところ、工藤塾が見つかりました。医学部専門予備校だったので、とりあえず行ってみようと思い、中2の冬に面談しました。
最初は、移転前の校舎だったので、狭い塾だなと思いました(笑)。移転後の校舎は、もう最高だと思いますよ。駅前に移転して通いやすくなりましたし、校舎も広くなりました。
実際に通ってみた感想は
河野:先生が個性的な方ばかりだったので、授業が楽しかったです。どの先生の授業を受けても、みんな違いますし、飽きることはありませんでした。
福屋:高3になって、数学は私と阿部先生の2コマを受講していましたが、だいぶ違ったんじゃないでしょうか?
河野:確かに、福屋先生も阿部先生も、問題集に書いてあることとは違うやり方というか、プラスアルファの解法を話してくれるんですが、説明の仕方が違うので、どちらも面白いなと感じながら授業を受けていました。同じ数学なのに、こんなに違うんだと。
福屋:私は「この発想はどこから出てきているのか」というところを突き詰めるんです。この問題はこうだからこの解法になるというような。もちろん、工藤塾では全講師がそういった指導をするのですが、私は特にその傾向が強いと思います。
河野:自分が問題を解くときには、そういうところに気をつければ解けるんだと気付かされました。
あと、物理のI先生とは結構長い付き合いになりました。中3で物理を受講したときから丸3年お世話になりました。他の科目の先生は途中で変わったので、唯一変更がなかった先生です。勉強を教えてくれるだけでなく、私の人間性だったり、いろいろなことを知ってくれている先生です。ある意味理解者というか、両親や学校の先生よりも私のことを知ってくれている存在です。勉強の相談にも親身に乗ってくれて、すごくいい先生でした。
小論文のK先生にも感謝しています。読書感想文で賞をとったこともあったので、小論文は書けると思っていたのですが、実際にやってみると全然書けませんでした。作文と小論文の違いもありますし、医学知識が必要となる場合も少なくありません。特にテーマ型の小論文は知識がないと手が出ません。
小論文の授業が必要かどうか、最初は半信半疑でしたが、本当に取って良かったです。めちゃくちゃ役に立ちましたし、これが無かったら受かっていなかったかもと思っています。
福屋:本番の小論文で、失敗から学べることを書くときに、そもそも失敗とはなんだろうと考えたと言っていましたね。言葉の定義を明確にすることは、K先生がいつも言っていることなので、小論文の授業が生きているなと感じました。
得意科目、苦手科目はなんでしょうか
河野:得意科目は物理と数学です。原理的に考えることが好きなので、もともと好きでした。苦手は英語です。単純暗記が嫌いで、なかなか単語を覚えられませんでした。化学も無機とか暗記分野がきつかったです。
化学はA先生に鍛えてもらって、やっとまともな点数が取れるようになりました。英語は単語に悩まされました。文法や長文読解は好きだったのですが、単語量が少ないと限界がありました。O先生に指導していただき、点数が上がって、感謝しています。
担任の先生は、最初の2年間が篠原先生で、その後の2年間は福屋先生でした
福屋:担任を受け持ったときから、医学部に現役で合格するだろうと思っていました。もともとの能力が高いですし、頭の回転が速いです。加えて、目標を達成するためには何をしたら良いのか、自分で考えられるタイプだったので、特に不安はありませんでした。
今まで推薦入試を受けた担任生徒の中で、こんなに落ちたときのことを考えなかった生徒はいません。医学部は指定校推薦であっても2倍以上の倍率があり、普通に落ちる人の方が多いので、たとえ指定校推薦を受けるとなっても、あくまでも一般入試に照準を合わせながら勉強するのが普通ですが、全然そんなことは考えませんでした(笑)。まあ、受かるでしょうと。
しっかりと準備してくるというか、面接対策の受け答えでも、なんの問題もありませんでした
河野:実は、中学入試の面接のときに、緊張のあまり失敗した過去があったんです。失敗した経験があるので、ちゃんと準備しないとと思い、家で母親と何回も練習していたんです。工藤塾での面接対策の1カ月くらい前から、毎週のように練習していました。
福屋:授業をしていて感じたのは、用意周到にしていることは得意ですが、思いがけない状況になったときに、対応力が低かったんです。数学で、本来の能力をもってすれば解けて当たり前だという問題でも、何か変なことを考えたり違うことを思ったりすると、もう抜け出せないんです。
そういったときに、いったん違う視点をもったり、落ち着く手段をこれから身に付けてほしい、それを受験勉強から学べないか、そんなことを考えながら授業をしていました。
河野:ハマった問題も、あとから見直すと「あー、それはそうだよな」となるんですよね(苦笑)。
試験当日は緊張しましたか
河野:受験会場に行くのが初めてだったので、校舎に入って教室に着いた瞬間、頭が真っ白になりました。前日はドキドキするのかなと思いながら布団に入ったのですが、特に緊張することもなく就寝し、翌朝いつもと変わらず起きられたので、大丈夫そうだなと思っていたのですが、自分でも驚きでした。
問題用紙が配られたときも、なんだか浮いているように感じて、「この紙に書いたことで合否が決まるのか」と思ったら、「受験って怖いんだな」と感じました。いやー、学力試験、緊張しましたね(苦笑)。
福屋:まさに懸念していた通り、思いがけない状況になりましたが、それでも合格を勝ち取ったわけですから、見事に立ち直ってくれました。
河野:解ける問題をとりあえず先にやって、気持ちを落ち着かせようと思いました。見て、ちょっとでも「あれ?」と思った問題は飛ばして、絶対にできるという自信のある問題を先に解いていきました。そうやって気持ちを落ち着けてから最初に戻ると、解ける問題もあったので、うまく時間を使えたのかなと思います。自分で緊張をほぐすことができ、少しは成長できたのかなと感じました。
学科試験が終わった後に、持参した温かいお茶を飲むとリラックスできました。気持ちを切り替えて、小論文はうまく書くことができました。ですから、面接には良い状態で臨むことができました。小論文と面接は、力を出し切れたと思います。
どんな面接でしたか
河野:集団面接は、質問されたことに対して、各受験生が答えるスピーチ型みたいな形式でした。工藤塾で2回目にした面接対策のような感じです。本当に対策しておいて良かったです。
多人数での面接はどんな感じなのか、想像はしていましたが、面接対策で実際にやってみると、相手からの意見を引き出す話題の作り方が本当に大変だと感じました。
チームのリーダーを目指しているので、しっかりと先導して意見を出していくところを、面接官の方にも伝えたいと思いました。そのためには、他の人の意見を引き出すような言い方や雰囲気をしっかりと考えなければいけません。しかも、自分の意見を言うだけでなく、他の人の意見もしっかりと聞く必要があります。「こういうことですよね」とまとめて、理解を促すとか、「どう思いますか」とか、人がどう考えるのかを想像しながら話していくのは思っていたよりも大変でした。
合格発表は3日後でした
河野:発表までは、もう気が気じゃなかったです。大丈夫かなと半信半疑だったので、緊張していました。小論文と面接は手応えがありましたが、学科が不安でした。
発表当日は、本当は学校で、みんなの前で見たかったんです。不合格だったときに、友人がいてくれた方がいいと思ったんです。すると、学校が早く終わる日だったという・・・(苦笑)。
仕方がないので、家に帰って家族と一緒に見ました。iPadを前に、時間になって操作すると「表示しますか?」と出てきて、「うわー、このボタン押すの嫌だ」と思いました(笑)。それでも勇気を出してボタンを押し、「合格です」と出てきたときは、「うおー! やったー!」と、本当に飛び跳ねました。
合格発表の日に工藤塾の授業があったのですが、物理のI先生に合格を伝えて、「良かったねえ」と言ってもらい、少し実感が湧きました。塾の先生方に話したり、学校の友人と話したりして、2〜3日かけて実感していったという感じです。そして、4日間くらい経って、「自分は合格したんだ」と思えるようになりました。