医師になるには
医学部受験の現状
医学部へ進学し、医師国家試験に合格すると、晴れて医師となることができます。医学部に入学した生徒の約9割が医師国家試験に合格しているため、「医学部に合格すること=医師になること」とも言えます。
ただし、今後も社会から必要とされる職業であるだけに、医学部の難度は上昇しています。
2017年の医学部の偏差値は、最も入りやすい大学でも62.5でした。つまり、少なくとも早稲田大学・慶應大学の理系トップ学部と同等の学力が求められます。最難関の東京大学理科Ⅲ類と慶應大学医学部に至っては、偏差値72.5と、日本で最も難度が高くなっています。
また、健康・生命に直接関わる責任の重い職業のため、人間性や意欲も重視されます。面接・小論文で8割近くが不合格となる大学もあります。医学部合格=医師になることですから、医学部受験は、就職試験の要素を含んだ受験と言えるかもしれません。
●医学部の偏差値は62.5〜72.5
●面接・小論文で8割近くが不合格になる大学も
医学部合格法(学科)
国公立の医学部の学費は、一般の学部と同じく6年間で約350万円。一方で私立の学費は値下げが相次いだとはいえ、約2000万〜4700万円と高額です。
そのため、「まずは国公立の医学部を目指して、難しければ私立志望に切り替える」と考えてしまう方が少なくありません。しかし、医学部合格のためには、真逆の考え方が必要です。
基本は「私立に合格する力を付けてから、国公立併願を目指す」こと。特に現役生は学校の授業や部活もあるため、最初から全教科へ労力を分散してしまうと、現役合格はかなり難しくなります。
具体的には、高校1年生では、英語と数学の学習を優先します。この2教科の学力が、全ての医学部受験の基礎となります。そして、2年生で理科2科目の学習を追加します。数学の力がついていれば、学習内容が理解しやすくなるため、高い学習効果を見込むことができます。
そして、私立に合格する学力のめどを付けた上で、国公立の併願を目指してください。社会は、正しい勉強法を実践すれば、半年程度でセンター試験90%の得点が可能です。国語は3年生から効率的に学習していくことで、合格に必要な力を身に付けることができます。
●私立に合格する力を付けることが最優先
●まずは英語・数学から
医学部合格法(面接・小論文)
例えば、順天堂大学医学部(偏差値70)では例年、一次試験(学科)通過者の8割近くが二次試験(面接・小論文)で不合格となります。
医学部合格=医師になることですから、二次試験で学力に加えて人間性・意欲といった素養を判断しています。医学部受験が就職試験に例えられる理由でもあります。
就職面接で面接官が知りたいのは、何より「我が社に貢献できそうかどうか」です。それはまさに医学部の面接で問われる内容と同じなのです。「医師として社会に貢献できそうかどうか」を知りたいからこそ、医療業界の知識や志望理由が問われ、人間性、意欲、
礼儀正しさといった素養を見られます。
具体的な対策としては、志望する医学部で過去に出題された小論文のテーマと、面接での質問内容を把握し、レポート1枚程度にまとめておくことが必要です。
意見を口頭で問われるのが面接であり、文章で問われるのが小論文です。テーマの共通性から見ても、面接と小論文は一緒に対策を行うと合理的です。
対策には質問内容等の情報が必要になるため、独学では限界があります。工藤塾では、医学部専門予備校だからこそ持っている豊富なデータと、専門講師による対策授業で、他の受験生に圧倒的な差を付けることができます。
●二次試験は情報戦
●面接と小論文は同時に対策する